羽毛偽装の新たな手口?
ここ最近、羽毛布団業界で密かに囁かれている「羽毛偽装?」の情報をご紹介します。
羽毛布団メーカーの仕入れ担当者ですら驚くほどの激安羽毛布団が市場に出回っているとのこと。この時点で、羽毛偽装の疑いは濃厚といえるでしょう。
その前に、羽毛の偽装という同じ問題で2016年に朝日新聞が報じた羽毛偽装問題を風化させないため、概要を振り返ります。2015年に取材が始まり、翌年5月7日の朝日新聞一面に「羽毛布団 産地偽装か」という見出しで掲載されました。

朝日新聞の羽毛産地偽装の記事
『フランス産羽毛は過半数が偽装か』との記事タイトルで始まっていました。
内容は日羽協による試買テストの結果、品質表示と中身が異なっていたため、日本羽毛製品協同組合(日羽協)が2014年5月に偽装の問題を加盟組合員(羽毛布団メーカー)に対して「適切な産地表示の徹底について」との文章を送付したが改善しないため、2015年1月にも「フランス産ダウンが「50%以上は偽装・・・」またハンガリー産ダウン等も「産地の信憑性に欠ける。・・・」との警告文を送っていたとの事です。
2014年と2015年の2回の文書送付は、日羽協は羽毛の産地を偽装した羽毛布団の存在を確認していたことになります。
手口は、以前から聞いているやり方でフランス産ダウンに安価に中国産ダウンを混入する方法です。
グースかダックダウンなのかは顕微鏡で見れば解りますが、産地までは解らないと思っていましたが、日羽協はダウンの産地を調べる方法を知っていたことがこの記事から解りました。
羽毛の産地分析調査方法
鳥が呼吸、採餌などの生命活動で体に取り込まれた5元素の安定同位体を分析し、どの地域の水や食物を取り込んだか調べることで、羽毛の産地を特定する方法だそうです。
朝日新聞は2015年から2016年にかけてフランス産ダウンと表示の羽毛布団を3点、ポーランド産、デンマーク産などと表示の羽毛布団3点との合計6点を購入して、それぞれから取り出した羽毛の産地分析調査を検査会社「ユーロフィン」に依頼した結果を掲載しています。
ユーロフィンの分析担当者の弁として「5点の羽毛のうち4点は中国産の可能性」他の1点は「フランス産と他の外国産が混ざっている可能性」とのことです。
可能性の問題ですが、刑事訴訟における原則である「疑わしきは罰せず」で終わらさないようにしなければ、消費者はたまったものではありません。
羽毛の産地偽装の取材の契機
羽毛の産地偽装は寝具業界では以前よりささやかれていました。しかし羽毛を取り出して産地まで解るものではありません。
なぜ取材を始めたのだろうか?数ある羽毛布団の中から検査する試料を取る羽毛布団6点をどのようにして選んだのだろうか?ユーロフィンの存在をなぜ知っていたのか?という疑問が残りました。
ここからは筆者の推測ですが、「羽毛の産地偽装の取材の契機は日羽協からのリーク?」これなら上記の疑問もスンナリ解消します。2016年の朝日新聞の記事情報と筆者の感想です。
ハンガリー産ダック85%激安羽毛布団が無臭
ハンガリー産ダック85%の品質で超激安価格だけでも、ダウンが高騰する中では信じられない条件です。この段階で偽装臭がプンプン臭います。ところがこの羽毛布団は『無臭』なのです(調香師なら臭うかも?)。
メーカーの羽毛の仕入れ担当者が信じられない価格と言うことは、「ハンガリー産ダック85%」ではない可能性が大きく、さらに「無臭」となれば偽装臭が臭ってきます。
メーカーの担当者によると、商品説明に「洗浄を・・・、無臭である」との事でした。ダック85%の品質では、いくら洗っても臭いの原因である油脂分は無臭になるまで完全には取り除くことは出来ません。
この価格を実現するにはバージンダウンではなく安価なリサイクルダウンを入れたのではないのか?それなら「無臭」であることも理解できると、メーカーの担当者はつぶやいていました。
リサイクルダウンは産地表示が出来ない決まりと認識しています。このことは羽毛偽装の新たな手口のように思います。2015年ごろにあった偽装と同様に安価なダウンを使用した偽装です。
日羽協のさらなる頑張りを期待
日羽協による更なる業界の指導徹底を期待すると共に、消費者の方々にも極端に安いものには手を出さない、購入前に羽毛布団の知識を集めるなどの自己防衛もお願いするしか手は無いと思います。もちろん販売店もフィルターとしての役割を再認識して勤めなければと感じました。
ただし、今回ご紹介した羽毛布団に、日羽協のゴールドラベルが添付されていたかは確認できておりません。しかし、販売ルートを考慮すると、ゴールドラベルは付いていない可能性が高いと思われます。
最後になりましたが、羽毛布団メーカーは原毛ダウンの価格から偽装を十分に想像出来たのではないか?メーカーの物作りの姿勢と販売店の役割、存在価値の追求が問われています。
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