被災時などに役立つ即席枕の作り方
被災時に避難所や仮設住宅で役立つ即席枕の作り方をご紹介します。この枕は「即席」といっても二三日で使えなくなるものではなく、適切にメンテナンスを行うことで、一定期間快適にご使用いただけます。

即席枕に使用する部材
即席で枕を作るために必要な材料は以下の通りです。
- 段ボール紙(約40cm × 60cm)または新聞紙(2~3日分)
- 輪ゴム(紐でも代用可能)
- バスタオル(78cm × 130cm、なければスポーツタオルなどで代用可能)
この方法では、段ボール紙を使用するタイプと新聞紙を使用するタイプの2種類の枕を作ることができます。バスタオルはできるだけ大きめのものが理想ですが、手元にない場合はスポーツタオルなどでも対応可能です。新聞紙を使うタイプは簡単に作れ応急枕です。
新聞紙を使った応急枕の作り方
- 新聞紙を用意する。
- 新聞紙を下図の様にくるくると巻き、直径が人差し指の長さになるまで巻く。
- 両端を輪ゴムでしっかりと固定する。
- 中心に空洞を作る。(単三電池がスムーズに入る程度)
- バスタオルを4つ折りにして下図の様に新聞紙で作った芯を巻くように挟む

四つ折りにしたバスタオルで新聞紙を巻いた芯を間に挟む様に配置する。

バスタオルで挟んだ芯の部分を頸部に当てるようにして使う。


ポイント
理想的な寝姿勢とは、かかとと背中を壁につけた状態で、そのまま水平に回転した姿勢です。このとき、頸部と後頭部の隙間を適切に埋める形状の枕が理想的です。
一般的に、この隙間の高さが人差し指の長さ程度であるため、この太さに調整することで快適な寝心地を得られます。
一晩使用すると、新聞紙で作った芯は次第に潰れてしまいます。そのため、適切な高さを保つために、新たに新聞紙を追加し、潰れることを考慮しながら適度なサイズになるまで巻き付けてください。その後、再びバスタオルで包み、高さを調整しながら使用してください。

新聞紙を芯に使用しているため、頭や首にしっかりフィットしやすいという利点があります。しかし、寝返りを打つ際に紙が擦れる音がすることがあります。ただし、実際に使用してみたところ、睡眠中に気になることはありませんでした。
段ボール紙を使った即席枕の作り方
- 幅約40cm、長さ約60cmの段ボール紙を1枚用意する。
- 段ボール紙を「中芯」(波状部分)に平行に巻き、直径が人差し指の長さになるまで巻く。
- 巻き終わった終端部分に印をつける。
- 巻いた段ボールの角が首に当たると痛いため、巻いたものを広げ、印をつけた部分までの「中芯」をかかとで踏み潰し、角をなくす。
- 再度巻き込み、両端を輪ゴムでしっかりと固定する。
- 中心に単三電池がスムーズに入る程度の空洞を作り、断面が楕円形になるように潰す。
- 4つ折りにしたバスタオルの内側の生地で段ボールの芯を巻き込み高さを調節する。
- バスタオルを4つ折りにし、作成した枕の芯を巻くように包んで完成。







段ボール紙枕の快適な使い方のポイント
- 中芯を柔らかくする
- 中心部に空洞を作る
- バスタオルで高さを調整
段ボール紙は「中芯」が硬いため、そのまま巻くと角ができ、首に当たると痛みを感じることがあります。使用前に中芯を踏み潰して柔らかくすることで、より快適な使用感を得られます。
段ボール紙の中心に空洞を作ることでクッション性が生まれ、硬さを感じることなく快適に使用できます。
四つ折りにしたバスタオルの内側の生地で始に段ボール紙の芯を巻き込むことで、枕の高さを微調整でき、さらに快適な寝心地を実現します。
即席応急枕まとめ
被災時の避難所や仮設住宅では、これまで使用していた寝具を確保することが難しく、特に枕まで揃えるのは困難な状況です。仮に枕があったとしても、個人の体格や敷き布団の硬さによって体の沈み具合が異なるため、自分に合った枕を見つけるのは容易ではありません。
今回ご紹介した応急即席枕は、バスタオルさえあれば、新聞紙や段ボール紙を活用して比較的容易に作成できます。これにより、被災時でも自分の体格や好みに合わせた高さの枕を調整し、快適な寝姿勢を確保することが可能になります。
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