テレビで羽毛布団の偽装に関する報道を見ていると、フランスと中国の羽毛の品質が同等のように感じるものがございました。

品質の差は無いけど産地国のイメージの差であるかのように受け取れる内容であった記憶がございます。

ダウン羽毛の産地偽装の問題はずっと以前から言われています。四半世紀前の2000年にすでに偽装が問題になりつつあった様に記憶しています。

テレビを見ていると、いくつかの産地のサンプルダウンを並べて、あまり差がないような説明をされていたように思いました。

断片的な記憶ですが、中国産のダウンは決して悪くないとの説明がされたように覚えています。その時に感じた疑問が2つあります。

フランス産と中国産羽毛の比較

テレビに撮されている産地別の羽毛サンプルは、各産地の平均的な品質レベルのものなのか?

そのサンプルは現在市場で販売されているダウンの平均的な品質レベルを表しているものなのかと言う第1の疑問です。

番組ではそのような説明はされていませんでした。ただ単にサンプルとして並べていたと記憶しています。

しかし、視聴者の立場から見るとフランス産のダウンと中国産のダウンも白くて明確な区別ができないように見えました。

そして、中国産のダウンは決して悪くないとの説明があると、不思議なものでフランス産も中国産も同レベルのように感じてしまいました。

日本人はヨーロッパの国のイメージは素晴らしいもののようにとらえがちに思います。フランスと中国のイメージには開きがあるのも事実です。

しかし、イメージとか人気があるなしでダウンの価格に違いが出るものなのでしょうか。

確かに、ダウンの産地以外は同じ条件でフランスと中国のダウンを充填した2枚の羽毛布団を用意して、どちらが人気があるかと言えばフランス産と言わざるを得ません。

しかしイメージだけで価格差が出るものなのかという第2の疑問です。

平均的なフランス産と中国産ダウンの品質

羽毛の輸入業者ではないので、平均的な品質レベルはどのようなものなのかは明確には解りません。

ただ製品化された羽毛布団の価格では、やはりフランス産のダウンの布団の方がこれまでは高かったように感じています。

ただし、当店の場合はダックダウンの羽毛布団は現在まで基本的に取り扱っていないため、産地別の価格の比較はダウンケットの場合です。

フランス産ダウンもピンキリなので、中国産のピンとフランス産のピン品質の羽毛を比較すると区別ができないと思います。

しかし市場で販売されている羽毛布団の中に充填されているダウンの平均レベルを比較すると、偽装がないケースの場合はやはりフランス産ダウンが優れているのではないでしょうか。

市場調査ができる訳ではないので、信頼をしているメーカーでの仕入れの際の価格交渉の際に感じています。

10年以上前から偽装のうわさ

偽装の話は2000年より前から聞いています。「****産に中国産ダウンを混入している。」等のうわさです。2016年5月7日の朝日新聞の記事によるとフランス産に中国産ダウンを混入?どころか全て中国産ダウンをフランス産と偽っていた?可能性が高いとされていました。

なぜ偽装をするのかと言えば価格を下げるためです。表示通りにフランス産ダウンをいれるよりか、中国産を混入するか全て入れた方が価格的に安く出来るためです。

このことから価格差があることは間違いなく、当然に品質差があることになります。

10年以上も偽装のうわさが続いていることは、10年以上価格差が存在していたことだと考えます。

価格差があるのは品質差があるからだと考えます。

産地国のイメージの問題も否定はできませんが、平均的なレベルで品質差があるのも否定はできないと思います。

仮に品質差がないのであれば10年以上にわたり偽装が続く訳がありません。

また、産地国のイメージの問題があったにしても、上質の羽毛であれば必ず市場において正しい評価がされるものだと考えます。逆もまた真なりです。

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