ふとんカバーの役割と機能
ふとんカバー役割をテーマとしたのは、「布団カバーは、シーツと同じなのでしょうか」のご質問がきっかけでした。本来、カバーもシーツもヨゴレ・摩耗などから布団を防ぐ役割です。カバーは、日常的に使用する場合が多く、袋状になっていて側端部にファスナーが付いているタイプのものが一般的です。シーツは、1枚ものの広い布と表現すべきでしょうか?取外しが簡単なものが多い為に、短期間の使用で交換する場合が多いでしょう。
ふとんカバーの役割
本来カバーの役割は、ヨゴレ・摩耗対策を主要な役割としていた為ヨゴレがわかる白色が中心でした。しかし、最近は、カラフルになり柄物が多くなっています。役割にファッション性も加えられています。掛け布団カバーは、羽毛ふとんの普及と共にベロア・タオル等の厚手の生地の製品もでき、カバーの役割にも保温性が付加されたものができています。このベロア生地などは、肌触りもよく寝心地を追求した製品でありお勧めしたいカバーです。
ふとんカバーの素材と寝心地
カバー、シーツには、ヨゴレ予防・汗取り・摩耗予防の役割以外にも保温機能を加味するようになりました。また保温性とは逆のサラッと感と表現すべき麻を使ったカバーなどもございます。蒸れ感を軽減する寝心地を重視したようなカバーです。
カバーの生地素材と織り方により保温性、吸湿性、快適性が異なります。また軽さや柔らかさなども違います。素材としては、綿、シルク、麻などがございます。麻などは少し暖かくなった端境期に、合い掛けの羽毛布団に使用すると快適です。麻の熱伝導率は高く熱を適度に発散させてくれるので快適です。
カバー生地の織り方には、サテン織、平織、軽さが特徴のローン織、デザインとして紋織のジャカード織などがございます。さらに織り密度の違いがあります。織り密度とは、1インチ角に経緯の糸の合計が何本織り込まれているかの違いです。織り方と糸密度の違いは耐久性、重さ、通気性、寝心地の違いが出ます。
カバーの生地素材の品質クラスがございます。例えば人気の超長綿においても、糸番手の違いとか糸になる前段階の綿花の違いがございます。綿花の違いには有名なところでは、新疆綿、ギザ、ラムコ、スーピマコットン、シーアイランド綿などがございます。上質の糸で織られた生地のカバーは、肌触り軽さなどの寝心地が違います。
カバーの役割には、汚れ予防、摩耗予防、温度調節、湿気調節などの役割を持たせたものがございます。カバーの生地素材により選ぶことで快適にお休み頂けます。
ふとんカバーの機能性
機能面では、掛けふとんカバーの中で布団が団子状になるのを防ぐために、布団とカバーを接続する方法として、ヒモを結ぶ代わりにホックがついたテープを布団のヒモに通して留める製品もあります。また、カバーを掛ける時に、カバーの縁の3辺または2辺が「U」、「L」字状に開くファスナーを取り付けたものもあります。また、防菌防臭、防ダニ、防花粉、即乾、失禁用防水シーツの加工を施したものもあります。様々な機能が付加されより簡単・便利になっています。
最近増えてきているのが、アレルギーに対応したカバーがございます。花粉以外にダニ対策にもお勧めのカバーです。羽毛布団にはダニが生息しやすい等の根拠の無い話が一人歩きしていますが。羽毛布団内部にはダニの出入りができません。詳しくは、こちらの羽毛布団とダニアレルギー対策のページをご覧ください。通常の綿布団よりダニが生息しにくい状態です。アレルギーの方が注意すべきは枕、毛布、敷きふとんだと思います。アレルギー対応の方には、掛けふとん以外に、枕、毛布、敷きふとんにもアレルギー対応のカバーを掛けられることをお勧めします。
ふとんカバーの選び方
ふとんカバーを購入されるときには、ファッション性「柄」「カラー」だけを選択基準にするのではなく、様々な機能・特徴を持ったカバー・シーツがあるので、カバーの素材、縫製の質の違いも(ステッチなど)、十分に比較検討して最適なものを選ばれることをお勧め致します。羽毛布団カバーの選び方が参考になれば幸いです。