座布団は正方形?正面は?

「座布団が正方形だろうと長方形だろうと関係ない!!。」とのお叱りを頂きそうですが、寝具店にとっては知っていて当たり前のことなんです。しかし、一般的にはあまり知られていないようなので、あえて取り上げてみました。また、正面はどちらなのかも。またまた、お叱りを受けそうですが、座布団には前後がございます。そして正式には表裏がございます。

一般的な座布団は長方形

正方形か長方形?・・・一般的な座布団は長方形です。サイズは、ドンス(緞子)判(正絹判)63×68cm、八端判59×63cm、銘仙判55×59cm、木綿判50×54cmとあります。それ以外にも茶席用、仏事用、形も丸い、正方形のものもあります。

座布団が、正方形と思われている方が多いことに気づきこのページを作りました。これまで、カバーを販売する際に「座布団は長方形なので、カバーを掛ける際は縦横に注意して下さい。」の説明をしていませんでした。ある時、座布団カバーをご購入頂いたお客様から下記内容のお電話を頂きました。

お客様:「先ほど買った座布団カバー、5枚のうち2枚が不良品です。」
弊 店:「申し訳ありません。どのように不良なのでしょうか?」
お客様:「2枚のカバーは、座布団を入れると弓なりになり、他の3枚より小さい。」
弊 店:「誠に恐れ入りますが、問題のカバーから座布団を取り出し、縦、横を入れ替えてください」
お客様:「エッ!・・・座布団は正方形でないの?」

このお電話で、座布団が正方形だと思われている方が多いことに気づきました。その後、座布団カバーを求め頂いた際、「座布団は長方形です。」の一言を付け加えています。

一般的な座布団は長方形で前後があります。

座布団には、前後・裏表があります。座布団の正面は、縫い目がない辺です。座布団を並べて置く場合は正面を揃えると整ってよく見えます。表裏は、中央のシメ糸のふさがある面が表です。しかし、使用する際に便利なので、たいていは両面にふさがあり見分けられません。

座布団の表裏の見分け方

座布団は、表生地が裏生地を被うように仕立てられていて縫い目の部分で見分けられます。側端の辺の縫い合わせ部分が上下の布が表面に向かい折り返されています。しかし、使用する際は表裏の事はあまり気にせず、前後と柄に上下がある場合は柄の向きをそろえると美しく見えます。

座布団にも夏用冬用

最近ではあまり座布団をご家庭で並べることは少なくなりましたが、四季に応じて夏用と冬用がございます。生地の素材の違いとご理解ください。冬用は絹、絹交織、綿、ポリエステルなどがございます。夏用はい草、麻とか生地の織り方において「ちぢみ」等がございます。

筆者:野口 英輝

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