枕選びのポイントは高さとサイズ
枕の選び方のポイントは、高さと大きさが自分に合ったものを選ぶことです。枕の大きさは肩幅より20センチ程度広いもので、首の後ろの枕の高さは人差し指の長さです。この条件が仰向けに寝た時の枕の理想型です。
仰向けに寝た時の枕の高さは、壁を背にして寄り添い立った状態で壁と首から後頭部の隙間を埋めるような枕が理想的と言われています。
横向きに寝る場合は、背骨が水平になるのが理想と言われています。
1つの枕で両方の機能を持たせるには少々難しい点があります。それでは、自分に合った枕の選び方と調整方法についてご説明します。
仰向きに寝る時の枕の高さ
枕は後頭部に当てるのではなく、首の後ろを中心にして肩と後頭部を支える位置が理想的です。前述のように寄り添った壁との隙間を埋めるような枕が寝姿勢を保つようにすることです。その時の首の後ろの隙間の長さは、ご自分の人差し指の長さとほぼ同じです。
後頭部を高くすると頭の重みが肩に掛かります。また気道が塞がります。頸椎を支点として頭と肩の重みを振り分けるようにできれば理想的です。
横向きに寝る時の枕の高さ
横向きに寝た際の枕の高さは背骨が水平になるのが理想と言われています。枕の位置は、耳の下が理想的であり説明の必要は無いと思います。
枕1つで2つの高さ
仰向きに寝るときの枕の高さと、横向きに寝るときの高さは違います。この両方を満足させるには、少なくとも2箇所で異なった高さの違う部分が必要です。そして横向きに寝る場合も右肩を下にするのか左肩を下にするのか、交互にする場合も当然あるわけで、そうなると3箇所(2箇所と1箇所)で高さが異なる形が必要になります。
お客様の体格が異なり敷き寝具の硬さも異なるため、固定タイプでは満足のいく枕は無いと言っても過言ではありません。寝具店としては枕を売れないと言うことになります。以前、自分に合う枕の作り方をご案内したことがありますが枕の調節が必要です。
枕の高さを測定・・・?
「あなたに合った枕の高さを測定します」枕の中に空気を入れてその空気圧を測定することで、高さを測定する仕組みです。一瞬おもしろいアイデアと思いましたが、測定した数値に枕の高さを合わせる技術が必要です。また枕と敷き布団とマットレスを合わせて提案するのでなければ意味がありません。
測定結果により選ばれた枕を持ち帰り、ご自分の敷き布団の上に置き寝た瞬間、あれ、なんかおかしい???と感じる場合が多いはずです。お店の敷き布団とマットレスの硬さと、ご自分の敷き寝具の硬さが異なるからです。
枕の高さは測定せずとも「人差し指の長さ」が頸椎の後部と敷き布団の隙間の高さです。
個人の好みと敷き布団の硬さにより多少の調節が必要になります。やはり、ご使用されている敷き布団の上で、ご自分で調節をしないと微妙な高さ調節はできないと思います。
枕のサイズ大きさは肩幅+20cm
睡眠中は平均で20分に1回程度寝返りをうつため、枕の大きさを考えるときに仰向きに寝る姿勢だけを想定するわけにはいきません。当然横向きに寝る場合もございます。寝返りは肩を支点にして左右にどちらにもうちます。
枕の大きさを決めるには横向きに寝た際にも、理想的な寝姿勢を保つ必要があります。肩を支点にして横向きになるため、枕の大きさは肩幅より左右に10センチ程度は広いサイズが必要になります。肩幅の平均値は約43㎝ですが男女差と身長差により個々に肩幅は異なります。
既製品の枕の大きさは、縦50×幅70cm、43×63cm、35×55cmの大きさが一般的です。
おすすめの枕の大きさは、肩幅の平均値が約43㎝なので肩幅より左右に10cm広い63cm幅のタイプの43×63cmの枕です。体格の良い方は50×70cmがおすすめです。
枕が合わなくなる原因
自分に合った枕を選び、高さも調節でき満足のいく枕が出来たとしても何時かは合わなくなります。枕が合わなくなる原因を解説します。
枕の中の充填素材がヘタリ枕自体の高さが低くなる場合があります。
敷き寝具のヘタリにより枕が相対的に高くなることが考えられます。
体型の変化により枕が合わなくなる場合があります。体重の変化により敷き寝具に体が沈み込む深さが変化するとか、身長が伸びて高さと大きさが合わなくなる場合があります。
加齢による姿勢の変化により枕が合わなくなる場合もございます。
敷き寝具の中でも敷き布団の耐久性は5年から長くとも10年です。枕の高さ調節も敷き寝具のヘタリ具合に合わせて調節が必要です。また、成長期のお子様の体格の変化に合わせて枕の高さとサイズを選ぶ必要があります。
枕が合わなくなった場合は、調節可能な枕は再度高さ調節をするなり敷き寝具のヘタリとか体型の変化が原因の場合は敷き寝具の交換をしてください。
枕を自分好みに高さ調整
枕の高さ大きさは体格により異なりますが、肩幅+20センチ程度あればよいのではなでしょうか。問題は頭の形状と首の長さが個人により異なるため、枕の高を部分的に調整する必要があります。今回は(株)京都西川のチューニングピローを使い調節します。
枕の高さを調整
画像クリックにて大画像
この枕の特徴は、3分割されていて左右の横向きで使用する部分と仰向きに寝たときに首の後ろから後頭部を支える中央の部分に分かれていることです。さらに上層部はストローを短く切断したようなパイプの量を調節出来、下層部はパッドを複数枚配して、そのパッドを出し入れして高さを調節出来ます。
- 枕を調節せずにそのまま使ってみる。満足ならそのまま使用。
- 枕全体の高さをチェックする。仰向け、横向きに寝てみる。
- 高く感じる部位に応じて、大小のパッドを取り除く。
- 枕が低く感じる場合はバスタオルを枕カバーの中に入れ高くする。
- 微調節は、枕内部のパイプを出し入れして高さを調節。
上記の調節を何回かすればご自分に合った枕に調節出来ます。しかし枕の高さ調節だけでは限界がある場合もあります。その原因は敷き寝具が柔らか過ぎる場合は、体が沈み込み過ぎて枕の高さ調節だけでは満足できない場合もございます。
枕の高さ調節は、ご自分の敷き布団の硬さも考慮して調節する必要があります。どうしても枕が合わない場合は敷き寝具の買い替えも必要かもしれません。
更にこの枕を改造しました。詳しくは枕の改造カスタマイズのページにて。
関連サイト
枕は3日も使えば臭いが気になります。清潔にするにはカバーとかカバーの上に掛け...