羽毛布団のグースとダックの違い
羽毛布団を選ぶ際に迷うのが価格と品質ではないでしょうか?結論から申し上げると、品質を求めるならグースであり価格を追求するならダックになります。
鳥の種類の違いによってどれだけダウンの品質に違いがあるのでしょうか?価格差はどうして生まれるのでしょうか?ダウンの水鳥の種類選びは羽毛布団の選び方の原点です。
グースとダックのダウンの違いにフォーカスして、羽毛布団の品質と人気度の違いについて説明を致します。
目次
羽毛布団の魅力
羽毛布団の人気の理由は、軽さ、暖かさ、適温に保つ機能です。この機能はダウンの品質に大きく関係しています。
イメージ図のように、グースは価格も高いが品質も高く、逆にダックは低価格ですが品質も低くなります。このランク差は寝心地の違いとして現れます。
「羽毛布団の本来の魅力は、グースダウンで感じられる!」言い過ぎかも知れませんが間違いでもないでしょう。グースはダックと比べ少し高いですが価格差以上の寝心地に違いがあります。
グースとダックダウンの品質
グースとダックでは、写真の様なダウンボールの大きさと構造の違いがあり保温力と温度調節機能に差あります。
ダックダウンは小さいのですが羽枝の軸が太く張りがあるのでダウンパワーがグースに比べると高く出る傾向があります。そのため同じダウンパワーのダックとグースのダウンではグースが保温力に優れています。
グースのダウンボールはダックと比べると大きく、ダウンボールの羽枝も密で長く羽枝に生える小羽枝も満遍なく付いているためダックと比べると少量で暖かい布団に仕上がります。少量で保温力が確保できるため軽くてかつまた温度調節機能に優れます。
このふたつのダウンの違いは、鳥の種の違いによるダウンボールの大きさと構造の違いによるものとご理解下さい。ダウンは更に食肉の副産物なので飼育期間の違いも関係しています。
飼育期間が短いダックは未成熟ダウンが多く含まれがちであり、鳥特有の獣臭の問題も多くあります。詳しくはこちらのダウン品質の見分け方のページをご覧下さい。
グースとダックの価格差
羽毛布団の価格は、グースとダックの違いだけでは2倍の差は出ません。しかし販売されている価格を比べると2倍以上の差のものがあります。
価格差の理由は製造の背景にあります。結論から言えば、羽毛布団の品質を重視する場合グースであり、製造コスト(売価)を重視する場合はダックです。
羽毛布団の製造コストは、生地、縫製、ダウン、吹き込み作業、収納ケースが主なコストです。ダウン以外の条件を同じとするなら、グースからダックに変更してもコストは2倍の差は出ません。
しかし、ダックの羽毛布団の市場価格を見ると安く販売されています。売価を安くするには製造コストを下げる必要があります。そのためグースダウンの代用品としてダックを使用するだけでなく、生地、縫製等の他のコスト(品質)も下げています。
ダック製品はグースの羽毛布団の人気にあやかり、品質は二の次にして安さを強調した売らんがための製品が多いように思います。
そのため、当店では2000年の通販サイト開設以来現在まで、冬用の布団はグースにこだわり販売をしています。
グースとダックの広告の文字
広告などで「フランス産ホワイトダウンをたっぷりと使用」と掲載されていますが、グースの文字が無い場合はダックダウンと考えるべきです。なぜ【ダック】の文字を除いて表示するのでしょうか?
この疑問の答えは「ダウンは鳥肉の副産物なのですが、1羽の鳥の価値においてダウンが占める割合は、グースは6%でダックは3%」であることです。この比率は、世界的な規模の羽毛精毛工場での値なので、市場でのグースとダックの人気度と品質の違いと言っても間違いではありません。
広告に【グース】の文字は記載するが【ダック】の文字は除外する理由は、販売する側がダックがイメージが悪いことを知っているからです。
同様の例として、プレミアムゴールドラベル付きの羽毛布団にはマザーダウンと説明されているものがあります。
おすすめはマザーグース
ダウンボールの大きさと成熟度の点から言えば、グースの中でも1年~4年程度にわたり飼育されているマザーグースです。ただ生産量も限られているため価格は高くなります。
羽毛布団を選ぶ際は、グースかダックで迷うのではなく、できればグースかマザーグース羽毛布団の選択をおすすめします。
グースとダックのダウンの違い
ダウンの価値がグース6%とダック3%なのです。このことは原毛ダウンの取引における人気度・品質差なのです。品質を重視した羽毛ふとんにはグースが使用されています。安く販売するためにダックダウンが充填されていると考えます。
ダック羽毛布団の選び方
例外的にダックダウンの羽毛布団にも品質の良いダウンも存在するのも事実ですが、価格をみるとグースと差がないのも事実です。
ダックにも比較的飼育期間が長いものもございます。産地で言えばヨーロッパ諸国のダックダウンです。ダウン率で言えば90%以上がひとつの目安になります。
飼育目的の違いにより飼育期間が長いものもあります。例えば、鳥肉ではなく鶏ガラスープ用などに飼育されたダックなどは、比較的長く飼育されるため成鳥となり未成熟ダウンも少なくなります。
ダックダウンで上質のものでもグースと比べるとダウンボールのサイズは小さいために、保温力を補うため充填量が多くなり増量分は羽毛布団の重さの違いとしてとして現れます。この違いがグースとダックの違いです。
羽毛ふとんを購入される際には、グースとダックのダウン品質の違いなど予備知識を得てから選ばれることをお勧めいたします。
上のマザーダウンの様な言葉を見たときに「マザーグース」と思い込み購入してしまったと言うケースも出てくると思います。価格で羽毛ふとん選びに迷われているなら下記ページをご覧下さい。
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