羽毛布団の価格は暖冬とか為替レートにより一時的に値下がりをしたこともありましたが、羽毛布団の価格は長期的に見ると値上がりをしています。
羽毛布団が値上がりする原因はダウン羽毛の値上がりが主な原因です。ダウンの値上がりの要因は突発的な鳥インフルエンザなどを含め需給バランスと為替レートの変化によるものです。
羽毛布団の値上がりと羽毛の値上がり
原毛羽毛の値上がりに大きく関係がある羽毛の需給バランスについて説明を致します。
羽毛の需給バランスと値上がり
羽毛は食肉の副産物なので食文化の変化はどうしても需要が減少すれば一時的に供給過多になりますが長期的には供給量の減少につながります。
かたや、需要は寝具だけでなくアパレル関係特にダウンジャケットの普及は需要過多になります。また鳥インフルエンザの流行は羽毛の供給量の突発的な不足になり益々供給量の不足になります。
羽毛の供給不足と需要の増大は当然原毛羽毛の値上がりという結果になります。
特筆すべきは、2016年初冬から2017年春までに流行した鳥インフルエンザの影響は大きく廃業に至った飼育農場もあり、ダックの一部の種においては絶滅が危惧されるほどでした。影響は少なくとも2年から3年は及びます。この結果グースダウンの値上がりにつながりました。(追記)
羽毛の値上がりと為替レート
羽毛は全てと言っても良いくらい輸入品です。決済はドル建てにて行われているため為替レートの変動をもろに受けてしまいます。
2012年前半に1ドルは80円であったものが2015年には124円と1.6倍になっています。為替レートの変化は、ダウンが不足することによる高騰より羽毛布団の価格に与えるインパクトは高くなります。為替レートは他の現材料である側生地の綿なども輸入品なので当然値上がりをしてしまいます。
羽毛布団は値上がり?安い羽毛布団
羽毛布団は値上がりをしていない?確かに市場には低価格の10000円の羽毛布団は存在しています。以前はもっと高かったはずの羽毛布団が安くなっているとのご意見もあります。
消費税が3%から5%から8%から10%と上がったにもかかわらず、税込み10000円の羽毛布団がある時代です。ネット販売だから経費が削減できる?削減できる経費は僅かです。
低価格の羽毛ふとんの品質を見れば解るはずです。羽毛の品質と量は低下しています。寝具専門店からすれば取り扱いたくない品質です。一見値上がりをしていないように見える羽毛布団は、品質の低下をともなっている分が値上がりをしていることになります。
2016年の朝日新聞社の『羽毛産地偽装の記事』により、その年の秋にダックダウンの一部に通常より安い羽毛布団が一時的に仕入れ提案がありました。(追記)
羽毛布団値上がりまとめ
羽毛の需給バランスは2010年頃から鳥インフルエンザ・ダウンジャケットの普及等で需要が供給より多くなっており原毛ダウンは値上がりをしています。
さらに為替レートは2011頃に1ドル80円から2015年には124円、2020年には1ドルが110円少なくとも110-80で30円ほど値上がりをしています。為替レートは他の原材料も値上がりをしています。さらに消費税は3%が10%になり7%値上がりをしています。
羽毛布団の価格は原毛ダウンの需給バランスと為替レートさらに消費税の変化にともない確実に値上がりをしています。
羽毛布団購入のタイミングは、購入を検討した時期であり出来るだけ早いほうがおすすめです。
追記2021年9月為替レートの変化と消費税のアップについては文中にて追記いたしました。
コロナウイルスの世界的な蔓延にともない、海外での縫製が遅れているため昨年から羽毛布団の側生地の縫製が出来ない状況により、上質の国内縫製の羽毛布団の値上げが少しずつ始まっている感じがしています。
さらにグースダウンが値上がりをしました。
2024年には1ドル160円になることがあり、為替レートの変動によるダウン羽毛の値上がりに拍車を掛けています。
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