羽毛布団と羽根布団は1字違い
羽毛ふとんと羽根ふとんは同じものではないのですか?との質問を受けることがあります。言葉の響が似ているため感覚的には同じように思えますが、正確には同じものではありません!羽毛布団と羽根布団は全く別物であり似て非なるものです。ただ以前は両方とも「羽根ふとん」と一般的に呼んでいた時もありました。
この違いを説明する前に、「ウモウ(ダウン)」と「ハネ(フェザー)」の違いについてご案内いたします。
ダウンとフェザー
羽毛(ダウン)とは、ボール状で「タンポポの種」の様なものです(左側の写真)。写真のボール状のダウンをダウンボールと呼びます。ダウンの中には未成熟なものから、髪の毛の枝毛のように割れたダウンも含まれます。そして羽根(フェザー)とは、小さな羽根です(右側の写真)。この羽根はスモールフェザーと呼び大きさも制限があります。フェザーにも割れてファイバー化したものも含まれます。
「ウモウフトン」と「ハネフトン」の違い
例えば、羽毛ふとんの品質表示に、ダウン90%、スモールフェザー10%と表示されていたとします。その場合は、そのふとんの充填物は、ダウンが9割、残り1割がスモールフェザー(小さい羽根)であることを示しています。このダウンとスモールフェザーの比率において、ダウンが多い方がウモウフトンであり、フェザーが多い場合をハネフトンとしています。
ダウンとフェザーの割合についての詳細は、ダウン率とはのページにて説明をしています。
羽根ふとんとは
しかし、羽根ふとんの場合は、スモールフェザーよりも大きい羽根が充填されているものも見かけます。充填物の品質表示が、スモールフェザー90%、ダウン10%のものから、フェザーがほぼ100%のものもあるのではないでしょうか。品質・寝心地は、全く異なるものです。最悪の場合は、陸鳥のハネを潰した様なものを混入している可能性もあります。
名ばかりの羽毛布団とは
品質表示は確かにウモウフトンですが?名ばかりとでも呼びたい品質の製品を見かけます。上質の羽毛ふとんの人気を利用した「販売価格優先のお勧め出来ない品質の超低価格の製品」が有ります。販売価格が決まっているので、当然製造コストも決まってしまいます。寝心地よりもコスト優先で製造した製品のように感じます。
具体的な数値を提示することは避けますが、まずダウンの種類、ダウン率、量などから判断ができると思います。
ダウンの品質評価はダウン率以外にもあり、ダウンパワー値とはとして別サイトにてご案内を致します。
以前は羽毛布団と羽根布団の表記の違いだけを説明をしていましたが、最近は「ウモウフトン」の条件を満たしてはいるが、その品質に疑問を感じる廉価版の製品が市場にはたくさんあります。羽毛ふとんを購入される際には、まずは予備知識を身につけて、信頼できるメーカーの製品を選ばれることをお勧めいたします。
羽毛布団の選び方として別途ページを設けましたのでご覧頂ければ幸いです。特にダウンの品質については、2種類のダックとグースの違いがあり、各々においてもランクがございます。このランクの違いにより暖かさと寝心地が全く異なるふとんになります。
水鳥ウモウを入れた羽根布団
水鳥ウモウを入れた羽根布団との表現は間違いではありませんが、ウモウフトンとの表示が無い広告を見かけます。「ウモウフトン」をイメージしがちな表現だと思います。ダウン率の確認は羽毛布団を購入する際の第一ステップです。羽根布団でないことを確認後も、ダウン率の高いものを選ばれることをおすすめします。
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