羽毛布団は手入れ次第で長持ちをします。日々のちょっとしたお手入れで温かくお使い頂く事が出来ます。
寝具店から羽毛布団の正しいお手入れ収納方法と注意点を説明します。
目次
羽毛布団の正しいお手入れ方法
羽毛布団はお手入れ次第で快適により長くお使い頂く事が出来ます。間違ったお手入れをすると生地が破損したり台無しになることがあります。
羽毛布団の干し方と注意点
羽毛布団のお手入れ干し方についての質問が多く寄せられます。質問の1つに、干す際はどうするのか・・・?
布団に付いている説明書には、午前10時から午後3時ぐらいの間に3時間程度、日陰で乾燥して風通しのよいところに干して途中裏返して下さい。と言う内容が記されています。
マンションに、お住まいのお客様より「日陰はなくベランダ以外に干す場所がないのですが・・・」とのご質問を受けます。
日陰がなくベランダ以外に干す場所がない場合は、「布製のカバーなどをかけた状態で、3時間程度風に飛ばされないようにして、途中裏返して両面をお日様に干して下さい。それと、たたかないように」と答えています。
ベランダでなくても室内でも適当に風が通れば、ふとんを広げて両面を乾燥出来れば十分です。
朝起きたときに、羽毛布団をたたまずに裏返しておくだけでも布団内部の湿気は取れやすくなります。
干す際の注意点
物干し竿は直射日光が当たる場所が多いので、羽毛布団を干す際にはカバーを掛けたまま干すか布で被うように干してください。そうすることで直射日光による側生地やダウンの劣化をやわらげられます。
側生地の劣化とは、直射日光をあてたカーテン生地が破けやすくなる状態に似ています。側生地がシルク(絹)の場合は、直射日光に長時間さらすと黄変します。
干した際に羽毛布団を叩くと羽毛が片寄ったり縫製部分が損傷する恐れがあり、また側生地の劣化につながります。
羽毛布団の干し方は、晴れた日に屋外で竿に干して布団留めで固定するのが理想です。しかし、花粉症等のアレルギーがある方は部屋干しをおすすめします。
羽毛布団を竿干しする際は、羽毛の吹き込み方向によっては縦横を間違えると羽毛の片寄りの原因となるので注意が必要です。一般的な羽毛の吹き込みは横方向なので下の画像の左側のように縦長に干せば大丈夫です。
羽毛の吹き込み方向の見分け方は、横から羽毛を吹き込んだ場合は側端の縁に10cm程度の縫い返しが3ヶ所程度あります。縦の吹き込みは足元の辺の縁に10cm程度の返し縫いがあります。
ベランダの手すりに干す場合は、まず布団が汚れないように手すりと周辺の汚れ取り、突起物などが無いか点検して布団留めで固定して干してください。羽毛布団を屋根で干すことは風に飛ばされるので避けて下さい。
干してもボリュームが回復しない場合は、使用年数にもよりますがクリーニングに出すことでダウンの汚れがとれてボリュームが回復することがあります。それでも回復しない場合は寿命かもしれません。
羽毛布団のカバー交換と注意点
羽毛布団は出来れば1ヶ月に1回程度カバー交換して頂ければと思います。
羽毛布団のカバーをはずすと、ふとんの外周部とかマス目状の縫い目の所にホコリが溜まっている場合があります。ほこりは乾いたタオルで拭くと簡単にとれます。
羽毛布団のホコリを取るために掃除機の使用はお勧めできません。ダニの除去目的などで掃除機を使用される場合は羽毛布団専用のノズルをご使用下さい。
羽毛布団のほこりを取る際には、ブラシが回転するタイプの掃除機のノズルは使用しないで下さい。縫い目の糸を切る可能性もあります。
カバーを交換する際は、羽毛布団の汚れと側生地の状態をチェックして下さい。特にえり元部分とか足元の部分は汚れやすい部分です。汚れが酷い場合は、生地の劣化具合を点検してオフシーズンにクリーニングに出して下さい。
羽毛布団のの汚れは、ご家庭の洗濯機で洗わずにクリーニングに出すことをおすすめします。
羽毛布団の正しい収納方法
羽毛布団の収納は、十分に乾燥させてカバーをはずしホコリを取り汚れをチェックして下さい。汚れがひどい場合はクリーニングが必要です。
羽毛布団の収納方法と注意点
羽毛布団を収納する前には、まずカバーを掛けたまま干して、カバーを外し縫い目にたまったホコリなどを取り除き、熱気を冷ましてから、購入時に納められていたケースに収納して保管下さい。
収納時の注意点
カバーを掛けたまま収納すると、収納している間にカバーの汚れが羽毛布団に移り側生地の汚れが進行したりカビの原因になります。必ずカバーを外して羽毛布団の側生地に付いたホコリを取り汚れ具合を点検ください。
収納前には羽毛布団のカバー留めの紐とか縫製の解れなども点検してください。修理が必要な場合は販売店に相談ください。修理には時間が掛かるのでオフシーズンに依頼してください。
羽毛布団の収納ケースは、購入時に納められていたケースを利用できます。収納ケースを無くしてしまった場合は、不織布の収納ケースが市販されています。
シングルロングサイズの羽毛布団の場合は、縦横高さの長さの合計が150センチから160センチもあれば十分です。
羽毛布団を収納する際のたたみ方は、収納ケースの一番長い辺の長さに合わせるように長さ方向に3つ折り(ダブルサイズは4つ折り)に細長くたたみ、片方からロールケーキの様にくるくると巻いていく方法が簡単です。
詳しくは、こちらのサイト羽毛布団のたたみ方としてイメージ図入りにて紹介しています。
羽毛布団をたたむ前に、収納ケースのファスナーを開けた状態か、収納ケースがない場合はシーツなどの広い布をひろげた状態にして下さい。たたんでからケースのファスナーを開けようとすると、わざわざ小さくたたんだ羽毛布団が拡がってしまいます。
羽毛布団の保管と注意点
防虫剤の使用は、生地によっては変色する恐れもあるので、ティッシュペーパーなどで包み側生地に直接触れないようにして下さい。できるだけ臭いの少ないタイプがお勧めです。防虫剤の使用は取扱説明書に従って下さい。
羽毛布団の収納場所は押し入れが多いと思いますが、光が当たらない乾燥した状態で保管して下さい。押入れの湿気が心配な場合は、押入の床とか壁にスノコを置くのも良いでしょう。
光が当たる所で保管すると、収納ケースは透明のビニール窓が付いたタイプのものは長時間光が当たるとこの窓の部分の羽毛布団の生地が変色する恐れがございます。
押し入れ等に収納できない場合は、光が当たらないように収納ケースごと厚い布等で被って下さい。羽毛布団の収納は圧縮袋やビニール袋などの通気性のないものに入れないで下さい。
羽毛布団の圧縮袋での保管は、ダウンボールが破損したり圧縮し過ぎるとフェザーの軸が側生地を突き刺し穴をあける可能性もあるためお勧めできません。
羽毛布団の手入れと収納まとめ
羽毛布団のお手入れと収納は汚れと湿気から守ることです。その為に羽毛布団を干して乾燥させ、汚れから守る為に必ずカバーを掛けて使いカバー交換をまめに行って下さい。その際には注意事項を必ず守って下さい。
羽毛布団の収納に際しては、十分に乾燥させ熱気を冷ましホコリを取った後側生地の汚れが無いか縫製の解れは無いか等を点検後たたみ収納ケースに入れて下さい。保管場所も光の当たらない乾燥した場所に保管下さい。
カバー越しにも湿気とか汚れは羽毛布団の生地越しに内部に入ります。その湿気を取ることで羽毛布団の寿命は延びます。羽毛布団のクリーニングの回数も少なくなります。
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