羽毛布団の暖かさレベルと価格の関係を解説！羽毛布団は暖かいほど良いのか？

羽毛布団の暖かさと価格

羽毛布団についてのお問い合わせに「値段が高いほど暖かいのですか？」逆に「安いものは寒いのですか？」というご質問がございます。

概ね布団の品質と価格は比例しているため、あるランクまでは「その通りです。」と答えても間違いではありません。

羽毛布団の暖かさレベルと価格はあるランクまでは比例しています。

羽毛布団の価格はピンキリです。ネット上で販売されている低価格の製品の中には、たぶん寒いであろうと思われる仕様のものがあります。

逆に、それなりのお値段で販売されている製品では、たぶんそれなりに暖かいであろうとと思えるものも見かけます。羽毛布団は5ランクに分けることができます。

羽毛布団の価格差は暖かさも関係しますが寝心地感(軽さ、湿度)の差です。

羽毛布団の価格と保温力の関係は一概に決められません。少なくとも当店で取り扱ってる製品について言うならば、価格と暖かさの関係は正比例はしていません。

例えば、5万円と20万円の製品において保温力に4倍の違いがあるかといえば、価格差ほどの違いがないというのが事実です。

その理由は、個人差があるので一概には言えませんが、リラックスして睡眠できるために必要な保温力がある羽毛布団しか当店では取り扱っていないからです。

例えば当店のシングルサイズの製品を、店主の判断で強いて暖かい順に並べても価格順には並びません。

当店では羽毛布団の保温力は、リラックスして睡眠できるレベル以上必要であると考えています。それ以上の保温力は室温とか寒がり等の体質に応じて保温力重視のタイプなどを用意しています。詳しくはこちらの羽毛布団の特性をお料理に例えて説明しているページをご覧下さい。

人間の体温が36度前後であり、平均的な寝床内の理想的な温度は約33度だと言われています。保温力が4倍も違えば、価格の高いふとんでは暑くて眠れない状況が起こります。

価格と保温力は関係ないとも言えませんが、基本的には軽さと寝心地感などの複合的な条件で価格は設定されます。

お問い合わせを頂く方の中には、有名メーカーの製品だから上質、高級品と思われている方もいます。しかし、有名メーカーの製品の価格帯は幅広く、おすすめしたいランクの製品からおすすめは控えたいランク、あるいは、できないランクの製品もあり幅広くあります。

この「できないランク」の製品においては、「安いものは寒いのですか？」の問いには「Yes！」です。有名メーカーの製品だから暖かいとは言えません。

当店が取り扱っている製品の保温力は価格の差ほど違いはございません。安い製品でも保温力は十分にあります。例えばダウンの品質が低いものは量でカバーをしています。

例えばダウンパワーが400dpのグースダウンの場合は、シングルサイズで1.3kg充填するようにしています。430dp以上のマザーグース羽毛布団の場合だと1.2kgにするようにして保温力に大きな差を出さないようにしています。

他の条件(メーカー、側生地、内部構造等)が同じ場合に、上記の2例の布団の違いは100gの重さの違いは明らかです。しかし、重さだけでなく温度調節機能、湿度調節機能、耐久性において差があります。

羽毛布団の価格差は暖かさより寝心地感の差とご理解ください。実際の製品においては、ダウンの品質差に応じて側生地の品質にも違いがあります。そうなると更に寝心地に差ができることになります。

はじめに説明を致しましたが、あるランクまでの製品においては、価格と暖かさの関係は成立致します。そのクラスを越えると価格と寝心地の関係が成立を致します。

前にも説明を致しましたが、有名メーカーの製品の価格帯は幅広く、納入先の要望に応じた品質の製品を製造します。そのため、ネット上も含めて市場には様々なランクの布団が存在します。

くどいようですが「安いものは寒いのですか？」の問いには「Yes！」です。逆に高額だから、暖かいとも限りません。悪徳商法の話もございます。

有名メーカーの製品から選ぶようにすれば、品質表示票の記載内容と大きく異なることはないと思います。ダウンの偽装問題は何時になったら無くなるのか？たぶんこれからも？

羽毛布団を購入する際は、羽毛布団選びの品質指標のポイントを理解してからご自分に合うタイプを選んでください。

筆者:野口　英輝